ヒャクニチソウ(ジニア)の花言葉と特徴|色別・種類・誕生花を資料10本で確かめる

ヒャクニチソウ(ジニア)の花言葉と特徴|色別・種類・誕生花を資料10本で確かめる

ヒャクニチソウ(百日草)は、メキシコ原産のキク科の一年草です。園芸店ではジニアの名でも売られていて、どちらも同じ花を指します。初夏から秋の終わりまで、次々と花を咲かせます。【実測】花しるべが2026年10月11日に資料10本を照合したところ、花言葉は「不在の友を思う」が9本に、「幸福」が8本に、「いつまでも変わらぬ心」が7本に載っていました。

この記事でわかること

  • 花の特徴とジニアとの関係: ジニアは属の学名から来た呼び名、百日草は和名です。百日咲くといっても1つの花が百日もつのではなく、花期の5〜11月に次々と咲き継ぎます。
  • 資料10本で数えた花言葉: 「不在の友を思う」が9本。色ごとの語を載せるのは10本中4本で、2本は色別の花言葉はないと書いています。「不在の友を思う」は1884年の英語の事典にも載っています。
  • 種類・歴史・誕生花: 園芸ではエレガンス・リネアリス・プロフュージョン・ハーゲアナが使われます。アステカの庭から江戸時代末期の日本へ来た歩みと、資料ごとに割れる誕生花の日付を表で並べます。

ほかの花の語と資料の厚みは、花の名前から花言葉を探す一覧で比べられます。

目次

ヒャクニチソウとは|メキシコ原産のキク科の一年草

ヒャクニチソウは、初夏から秋まで次々と花を咲かせるキク科の一年草で、原産地はメキシコです。

【公式仕様】コトバンク「ヒャクニチソウ」に収録された日本大百科全書は、ヒャクニチソウを寒さに弱いキク科の一年草とし、メキシコ原産で江戸時代末期に日本へ渡来したと書いています。茎は中空でまっすぐ立ち、高さは約1mになります。盛夏から秋にかけて、次々と花を開きます。

高さの書き方は資料で幅があります。コトバンク「百日草」の精選版 日本国語大辞典は高さ50〜90cmで全体に粗い毛があるとし、Wikipedia日本語版「ヒャクニチソウ」は茎の高さを30〜90cm、暦生活は草丈10〜90cmと書いています。日本大百科全書は高さ20〜40cmの矮性種も挙げています。

Wikipedia日本語版は、ヒャクニチソウをコスモスやダリアと同じメキシコ原産の花として紹介しています。同郷の花の語は、ダリアの花言葉とコスモスの花言葉でも資料を照合しています。

花のつくり(辞書と百科の記述から)

外側の花びら 舌状花と呼ばれる部分です。Wikipedia日本語版によると、原種では赤紫から淡い紫です。

中心の小さな花 筒状花と呼ばれる部分で、色は黄から橙です。一重咲きの花では、この部分がよく見えます。

八重咲き 日本大百科全書によると、原種は一重咲きで、園芸種は花びらが重なる重弁花です。花びらはじょうぶで散りません。

百日咲くのは1つの花ではない

花期は5〜11月と長いものの、1つの花が百日もつのではなく、次の花が咲き継いでいきます。

【公式仕様】Wikipedia日本語版は、花期を5〜11月とし、和名の百日草は開花期間が長いことから付いたと書いています。日本大百科全書も、盛夏から秋に次々と開花するという書き方です。一方、精選版 日本国語大辞典は、花の寿命の長いところからこの名があると書いていて、名前の理由の説明は資料で少し違います。

日本大百科全書によると、園芸種の花びらはじょうぶで散りません。NHK出版 みんなの趣味の園芸は、プロフュージョンという種類が霜の降りるころまで咲くと書いています。英語版Wikipediaの「Zinnia」は、ヒャクニチソウの仲間は霜に弱く、最初の霜で枯れると説明しています。

原種は紫の一重咲き

野生のものは高さ15cmほどの小さな草で、紫の舌状花をもつ一重咲きの花を付けます。

【公式仕様】英語版Wikipedia「Zinnia elegans」は、野生型の高さを約15cm、花の大きさを約5cmとし、舌状花は紫だと書いています。Wikipedia日本語版も、原種の舌状花を赤紫から淡紫としています。

Wikipedia日本語版「ジニア」によると、ヨーロッパへ最初に紹介されたのはマドリードへ送られた淡紫の一重の花でした。その後、1829年に赤、1832年に白の花がヨーロッパで記録されています。

ジニアと百日草は同じ花|呼び方の違い

ジニアは属の学名 Zinnia から来た呼び名、百日草は和名で、どちらも同じ花を指しています。

【公式仕様】NHK出版 みんなの趣味の園芸は、ジニアはヒャクニチソウとも呼ばれ、盆花・供花のイメージがある一方、ジニアの名で花壇向きの背の低い品種が多く出回っていると書いています。種類の欄では、エレガンスが「ジニア」「ヒャクニチソウ」の名で流通しているとしています。

呼び名の範囲には少しずれがあります。百日草はふつう Zinnia elegans という1つの種を指し、ジニアは同じ属のリネアリスやハーゲアナもまとめて呼ぶことがあります。改訂新版 世界大百科事典は、属の名前を「ヒャクニチソウ(ジニア)属」と書いています。

英語では common zinnia のほか、youth-and-old-age(若さと老い)という名前もあります(世界大百科事典・Wikipedia日本語版)。

【実測】2026年10月11日にGoogleで「ヒャクニチソウ 花言葉」と検索すると、上位8件の記事はすべて「ジニア(百日草)」のように、ジニアの名を先に出す見出しでした。「ジニア 花言葉」の上位も、ほぼ同じ顔ぶれでした。

学名は Zinnia elegans

学名は Zinnia elegans で、先に発表された Zinnia violacea は使わないと決められています。

【公式仕様】英語版Wikipediaの「Zinnia elegans」によると、この花は1789年にメキシコのゲレロ州ティクストラで採集されました。1791年にカバニーレスが Zinnia violacea と名付け、翌1792年にジャカンが Zinnia elegans と名付けています。

キュー王立植物園のデータベース(Plants of the World Online)は、Zinnia elegans Jacq.(1792年)を保存名(nom. cons.)として受理し、Zinnia violacea Cav.(1791年)を廃棄名(nom. rej.)としています。広く使われてきた名前を守るために、例外として後の名前を正式とした扱いです。原産域はメキシコからニカラグアまでとしています(2026年10月11日に取得)。

ヒャクニチソウ(百日草)の花言葉は「不在の友を思う」「幸福」「いつまでも変わらぬ心」

資料10本のうち「不在の友を思う」が9本、「幸福」が8本、「いつまでも変わらぬ心」が7本に載っています。

【実測】花しるべは、2026年10月11日に「ヒャクニチソウ 花言葉 色別 由来」でGoogle検索して返ったWebページの上位を資料にし、本文を読んで語ごとに載っている本数を数えました。関連記事の欄やサイドバーに出るほかの花の語は数えていません。「遠方の友」「遠くの友」は「遠い友を思う」に、「不在の友を想う」は「不在の友を思う」にまとめています。資料の番号は、記事の後半の「照合した資料10本」の一覧と同じです。

花言葉 載っている本数(10本中) 載せている資料の番号
不在の友を思う 9本 1・2・3・4・5・6・7・8・9
幸福 8本 1・2・3・4・6・8・9・10
いつまでも変わらぬ心 7本 1・2・3・4・7・9・10
遠い友を思う 7本 1・2・4・6・7・9・10
注意を怠るな 6本 1・3・4・5・7・9
絆 6本 1・2・4・6・7・9
別れた友への思い 5本 1・2・4・7・9
あなたの不在を悲しむ 5本 1・2・3・5・7(3・5・7は英語や海外の語として)
古き良き時代 4本 1・2・4・7
追憶 2本 1・2
友情 2本 3・7(どちらもヨーロッパでの意味として)

1本だけの語には、大胆(資料1)や、変わらない愛・注意深さ・永遠に変わらない心(資料2)があります。

「不在の友を思う」「遠い友を思う」「別れた友への思い」と、離れた友を思う語が多く並びます。同じ方向の語をもつ花は友情にかかわる花言葉の花に、「幸福」の語をもつ花は幸せにかかわる花言葉の花にまとめています。意味の一覧は意味から花を探すで見られます。

「不在の友を思う」は1884年の英語の事典にある

1884年のグリーナウェイの花言葉の事典が、Zinnia に Thoughts of absent friends を当てます。

【実測】10本の資料に、花言葉の原典の書名は1件も出てきませんでした。そこで花しるべは、19世紀に英語で出た花言葉の事典2冊を、Project Gutenberg の全文で確かめました。

1884年に出たケイト・グリーナウェイの『Language of Flowers』は、Zinnia の項に Thoughts of absent friends(不在の友への思い)を当てています。日本語の資料の「不在の友を思う」と意味が重なります。巻末の意味からの逆引きにも、同じ組み合わせで載っています。

一方、1851年に出たヘンリエッタ・デュモンの『The Language of Flowers』では、Zinnia は聖人の暦の欄に名前が出るだけで、花言葉の欄にはありませんでした。また、資料5本が英語や海外の花言葉として載せる「I mourn your absence(あなたの不在を悲しむ)」は、グリーナウェイの事典のジニアの項にはありません。この語の19世紀の出どころは、今回の照合では確かめられませんでした。

確かめ方:19世紀の事典は全文を検索できます

Project Gutenberg は、著作権の切れた本をテキストで公開しているサイトです。グリーナウェイの本は電子書籍番号31591、デュモンの本は71779です。

テキスト版を開いて「Zinnia」で検索すると、本文の該当行に当たります。花しるべが本数に数えた日本語の資料10本とは別に、原典にさかのぼるための確かめ方です。

「注意を怠るな」の由来は資料ごとに説明が違う

長く咲き続けるので気を抜くな、という説明が多いものの、出典を示す資料はありませんでした。

【実測】10本のうち、長く咲き続ける性質から「注意を怠るな」が来たと説明する資料が5本ありました。資料7は、この語を日本で生まれた花言葉だと書いていますが、根拠となる本や記録の名前は付いていません。

長く咲き続ける姿が時の流れを思わせ、会えない友を思う気持ちにつながったとする説明が5本、盆花・供花として使われてきたことから「遠い友を思う」「いつまでも変わらぬ心」が来たとする説明が1本(資料10)、誰かを待っているように見えるからとする説明が1本(資料4)です。赤の「幸福」をブラジルのカーニバルと結びつける資料も3本ありますが、ブラジルでそう扱われていることを示す一次資料は見つかりませんでした。どれにも出典の名前は付いていません。

ヒャクニチソウの花言葉に怖い意味はあるか

資料10本に怖い意味として載せている語は無く、そのうち5本は怖い意味はないと書いています。

【実測】資料1・3・4・6・9の5本が、ヒャクニチソウの花言葉に怖い意味はないと書いています。そのうえで、「不在」「別れた友」のような語や、盆花・供花として使われてきたことから、怖い、寂しいと受け取られることがあると説明しています。資料4は、こうした語が死を連想させるとして、怖い意味があると思われるようになったと書いています。

「怖い」と受け取られる理由(資料の説明から)

語の響き 「不在」「別れた友」「あなたの不在を悲しむ」は、言葉だけを見ると別れを思わせます。

使われ方 中輪の花は盆花によく使われると日本大百科全書が書き、NHK出版も盆花・供花のイメージを挙げています。

元の英語 1884年の事典の Thoughts of absent friends は、離れている友を思うという意味です。

贈る花としてどう受け取られるかは、相手と場面によって変わります。花しるべは、失礼か失礼でないかを決めつけず、資料に書かれていることだけを並べます。ほかの花で怖いと言われる語は怖い意味をもつと言われる花言葉にまとめています。

色別の花言葉|色ごとに載せるのは10本中4本

色ごとの語を載せるのは10本中4本で、2本は色別の花言葉はないとはっきり書いています。

【実測】資料10本のうち、色ごとの花言葉を載せていたのは資料1(プレミアガーデン)・資料2(FLOWER)・資料6・資料7(花言葉.net)の4本でした。資料3(HanaPrime)は明確な色別の花言葉はないと、資料4(マイナビ子育て)は色ごとの花言葉は決まっていないと書いています。残りの4本は色別の語に触れていません。色別の語は「ある」とも「ない」とも言い切れず、載せる資料が少ない、というのが照合の結果です。

色 資料1 資料2 資料7の「日本」欄 資料6
赤 幸福・絆 幸福・絆 不在の友を思う・遠い友を思う 強い絆・変わらない情熱
ピンク あなたの不在を悲しむ・別れた友への思い・不在の友を思う 資料1と同じ3語 別れた友への思い やさしい愛情・あたたかな思い
オレンジ 古き良き時代 古き良き時代 絆・古き良き時代 載せていない
黄 載せていない 載せていない 注意を怠るな 載せていない
紫 追憶・大胆 追憶 載せていない 載せていない
白 色の語は無く、全般の「いつまでも変わらぬ心」が合うと書く 永遠に変わらない心 載せていない 純粋な思い・清らかな友情

資料1と資料2は、色ごとの語の並びがほぼ同じです。資料7は、赤・ピンク・黄の割り当てが2本と違います。4本で語がそろうのは、ピンクの「別れた友への思い」とオレンジの「古き良き時代」の3本ずつが最も多いところでした。ほかの花の色ごとの語は色から花言葉を探すで比べられます。

赤とピンクのヒャクニチソウ

赤は幸福と絆、ピンクは別れた友への思いを当てる資料が多く、そろうのは2〜3本です。

【実測】赤に「幸福」と「絆」を当てるのは資料1と資料2の2本で、資料6の「強い絆」を合わせると、絆の方向の語は3本です。資料7の日本の欄だけは、赤に「不在の友を思う」「遠い友を思う」を当てています。ピンクは、資料1・2・7の3本が「別れた友への思い」を載せ、資料1と資料2は「あなたの不在を悲しむ」「不在の友を思う」も並べます。

【公式仕様】花色としての赤は、世界大百科事典が紅、精選版 日本国語大辞典が赤と淡紅色を挙げています。赤い花やピンクの花をほかの花と比べるなら、赤い花の花言葉とピンクの花の花言葉にまとめています。

オレンジと黄色のヒャクニチソウ

オレンジは古き良き時代が3本でそろい、黄色の語を載せるのは資料7の1本だけです。

【実測】オレンジに「古き良き時代」を当てるのは資料1・2・7の3本です。黄色の語を載せるのは資料7の日本の欄だけで、語は「注意を怠るな」でした。黄色の語は1本しかなく、資料の裏付けは薄いと言えます。

花色としてのオレンジと黄は、世界大百科事典が挙げています。オレンジの花と黄色い花の語はオレンジの花の花言葉と黄色い花の花言葉で見られます。

紫と白のヒャクニチソウ

紫は追憶を当てる資料が2本で、白は資料ごとに語が違います。原種の花の色は紫です。

【実測】紫に「追憶」を当てるのは資料1と資料2の2本で、資料1は「大胆」も挙げています。白は、資料2が「永遠に変わらない心」、資料6が「純粋な思い」「清らかな友情」と、2本で語がそろいません。資料1は白の語を載せず、全般の「いつまでも変わらぬ心」が合うと書いています。

【公式仕様】紫は、ヒャクニチソウの原種の色です。英語版Wikipediaは野生型の舌状花を紫とし、精選版 日本国語大辞典は舌状花の色の最初に紫と淡紫を挙げています。白は世界大百科事典と日本国語大辞典の両方が挙げる花色で、Wikipedia日本語版「ジニア」によると、ヨーロッパで白が記録されたのは1832年です。紫の花と白い花の語は紫の花の花言葉と白い花の花言葉で比べられます。

花の色と咲き方|青以外のほぼすべてがそろう

花色は赤・橙・黄・白・紫に緑まであり、資料に名前が出る咲き方は7通りあります。

【公式仕様】世界大百科事典は、花色を紅・オレンジ・黄・クリーム・白・藤・紫などとし、斑点や筋の入るものもあると書いています。英語版Wikipediaの「Zinnia elegans」は、白・クリーム・ピンク・赤・紫・緑・黄・アプリコット・オレンジ・サーモン・ブロンズを挙げ、縞や斑、2色の花もあるとしています。暦生活は、花色は青以外のすべてがそろうと書いています。

花の大きさも幅があります。暦生活は花径3〜15cm、英語版Wikipediaは巨大輪で15cmとしています。

咲き方 資料の説明 出典
一重咲き 原種の咲き方。中心の筒状花が見える 日本大百科全書
ダリア咲き 大輪種に多く、花径は10cmを超える 日本大百科全書・世界大百科事典
カクタス咲き 大輪種の咲き方の1つ 日本大百科全書・Wikipedia日本語版「ジニア」
ポンポン咲き 花径約3cm。花もちがよく切り花向き 日本大百科全書
スカビオサ咲き 名前が挙がる。形の説明は無い 世界大百科事典
ファンタジー咲き 名前が挙がる。形の説明は無い 世界大百科事典
アネモネ咲き 名前が挙がる。形の説明は無い Wikipedia日本語版「ジニア」

日本大百科全書は、花径5〜8cmの中輪種は盆花によく用いると書いています。

ヒャクニチソウ(ジニア)の種類|エレガンス・リネアリス・プロフュージョン

園芸でよく使われるのは、エレガンス、リネアリス、両者の雑種のプロフュージョン、ハーゲアナの4つです。

【公式仕様】NHK出版 みんなの趣味の園芸は、園芸で多く使われる種類として、エレガンス(ヒャクニチソウ)、リネアリス(ホソバヒャクニチソウ)、プロフュージョン(エレガンスとリネアリスの種間雑種)、ハーゲアナ(メキシコヒャクニチソウ)を挙げ、どれも生育が旺盛で夏の花壇に重宝すると書いています。

種類 特徴 出典
エレガンス(ヒャクニチソウ) この記事の花。属でいちばん大輪で、「ジニア」「ヒャクニチソウ」の名で流通する NHK出版・世界大百科事典
リネアリス(ホソバヒャクニチソウ) 葉が線のように細く、橙黄色の小さな花。高さ40〜50cm 世界大百科事典・NHK出版
プロフュージョン エレガンスとリネアリスの種間雑種。霜が降りるころまで咲く NHK出版
ハーゲアナ(メキシコヒャクニチソウ) 葉が細く、舌状花は複色で渋い彩り。背が低く花壇向き 世界大百科事典・NHK出版
‘エンビー’ エレガンスの品種。緑の花で切り花に向く NHK出版
‘ドリームランド’ エレガンスの品種。巨大輪のダリア咲きで、背が低く花壇に向く NHK出版

ヒャクニチソウ属は約15種とも26種とも

辞書と日本語版Wikipediaは約15種とし、キュー王立植物園のデータベースは26種を数えています。

【公式仕様】世界大百科事典は、ヒャクニチソウ属は主にメキシコに約15種があり、そのなかでヒャクニチソウがいちばん大輪だと書いています。Wikipedia日本語版「ヒャクニチソウ」は南北アメリカに約15種、同じく「ジニア」は20種近くとしています。キュー王立植物園のデータベースのヒャクニチソウ属(Zinnia L.)は、受理された種を26種としとしています(2026年10月11日に取得)。花しるべは1つの数字に決めずに併記します。

リネアリスの学名は資料で扱いが違う

図鑑は Z. angustifolia とし、事典は Z. linearis とし、データベースは別の扱いをしています。

【公式仕様】ホソバヒャクニチソウ(リネアリス)とメキシコヒャクニチソウ(ハーゲアナ)の学名は、開く資料によって組み合わせが違います。同じ angustifolia という名前が、資料によってホソバヒャクニチソウを指したり、メキシコヒャクニチソウを指したりしています。

資料 ホソバヒャクニチソウ(リネアリス) メキシコヒャクニチソウ(ハーゲアナ)
NHK出版 みんなの趣味の園芸 Zinnia angustifolia Zinnia haageana
日本大百科全書 Z. angustifolia Kunth(Z. linearis Benth. を括弧で併記) Z. haageana Regel
改訂新版 世界大百科事典 Z. linearis Z. angustifolia(=Z. haageana)
キュー王立植物園 Plants of the World Online Zinnia linearis Benth. を Zinnia elegans のシノニム(同じ植物の別の学名)に入れる(2026年10月11日に取得) 今回は確かめていない

花しるべは、リネアリスの学名と分類をどれか1つに言い切りません。園芸店でリネアリスやハーゲアナの名前を見たときは、カタカナの名前と和名で見分けるのが確実です。

ヒャクニチソウの葉と草姿|まっすぐな茎に、向かい合う葉

茎はまっすぐ立ち、楕円形の葉が茎をはさんで向かい合って付き、全体に粗い毛があります。

【公式仕様】日本大百科全書は、茎は中空で直立し、葉は茎を抱くように向かい合って付く(対生)倒卵状の楕円形だと書いています。Wikipedia日本語版は、葉の長さを4〜10cm、葉柄は無いとし、茎には硬い短い毛があるとしています。精選版 日本国語大辞典も、全体に粗い毛があると書いています。

世界大百科事典は、植物体にニコチンを主成分とするアルカロイドが含まれると書いています。

名前の由来と歴史|アステカの庭から江戸の盆花へ

アステカで育てられていた花がスペインを経てヨーロッパへ渡り、江戸時代末期に日本へ来ました。

【公式仕様】Wikipedia日本語版は、アステカ族が16世紀以前からヒャクニチソウを栽培していたと書いています。西洋へは18世紀の終わりにスペインを経由して伝わりました。日本への渡来は、世界大百科事典が1862年(文久2年)以前にアメリカから、日本大百科全書が江戸時代末期と書いています。

ヒャクニチソウの歩み(資料に年が書かれているものを並べた年表)

16世紀以前 アステカ族が栽培していました(Wikipedia日本語版)。

1789年〜1792年 メキシコで採集され、1791年に Zinnia violacea、1792年に Zinnia elegans と名付けられました(英語版Wikipedia)。

1829年・1832年 ヨーロッパで赤と白の花が記録されます(Wikipedia日本語版「ジニア」)。

1856年 八重咲きが現れます。世界大百科事典はフランスで、Wikipedia日本語版はインドからヨーロッパに入ったと書きます。

1862年以前 アメリカから日本へ渡来しました(世界大百科事典)。

1884年 日本の『生物学語彙』に百日草の語が出ます(精選版 日本国語大辞典)。同じ年、英語の事典が Thoughts of absent friends を当てます。

1963年 一代交配種がアメリカで作られました(Wikipedia日本語版「ジニア」)。

2016年1月 国際宇宙ステーションの栽培装置で花が咲きました(NASA)。

属名ジニアはドイツの植物学者ジンにちなむ

属名 Zinnia は、18世紀のドイツの医学者・植物学者ヨハン・ゴットフリート・ジンにちなむ名前です。

【公式仕様】Wikipedia日本語版「ジニア」は、属名がゲッティンゲン大学の医学・植物学の教授だったヨハン・ゴットフリート・ジン(1727〜1759年)にちなむと書いています。英語版Wikipediaの「Zinnia」も、属名は18世紀のドイツの学者ジンをたたえたものとしています。キュー王立植物園のデータベースは、属名 Zinnia L. を1759年の名前としています。

資料1は、ジンが若くして亡くなったことを惜しむ気持ちが花言葉につながったという説明を載せていますが、出典は示されていません。花しるべは、この説明を由来としては書きません。

日本では長久草・浦島草とも呼ばれた

1862年以前にアメリカから渡来したとされ、長久草(ちょうきゅうそう)や浦島草の名もありました。

【公式仕様】世界大百科事典は、渡来したころはチョウキュウソウ(長久草)と呼ばれ、ウラシマソウ(浦島草)の名もあると書いています。Wikipedia日本語版は、花の寿命が長いことから浦島草・長久草の別名があると説明しています。精選版 日本国語大辞典は、百日草の語が出てくる早い文献として『生物学語彙』(1884年)を挙げ、季語は夏としています。

盆花・仏花として広まった

夏でも切り花の持ちがよいことから、日本では仏前に供える花、盆花として全国に広まりました。

【公式仕様】Wikipedia日本語版は、切り花としても夏でも花持ちがよいため、日本では仏前花として全国に広まったと書いています。日本大百科全書は、花径5〜8cmの中輪種は盆花によく用いられるとし、ポンポン咲きは花もちがよく切り花向きだとしています。

宇宙ステーションでも咲いた

2016年1月、国際宇宙ステーションの栽培装置で育てたジニアが花を咲かせました。

【公式仕様】NASAの記事によると、2015年11月16日にリンドグレン飛行士が宇宙ステーションの栽培装置 Veggie でジニアの栽培を始め、2016年1月16日にケリー船長が開花した花の写真を公開しました。記事の題は「Veggie 装置で育てた最初の花」という内容で、宇宙で初めて咲いた花とは書いていません。

ヒャクニチソウは何月何日の誕生花か

日付を書く7本のうち8月6日が6本で最も多く、10月3日と12月22日が3本ずつです。

【実測】資料10本のうち、ヒャクニチソウを誕生花とする日付を書いていたのは7本でした。資料6・8・10は日付を書いていません。資料9は8月6日を挙げたうえで、8月生まれの人への贈り物にも合うと書いています。

日付 載っている本数(日付を書く7本中) 載せている資料の番号
8月6日 6本 1・2・3・5・7・9
10月3日 3本 1・3・4
12月22日 3本 1・3・4
5月4日・7月4日・7月17日・7月26日・8月4日 各1本 1

誕生花は本や資料ごとに日付の決め方が違うので、同じ花が何日にも出てきます。

日付ごとの花は、8月6日の誕生花・10月3日の誕生花・12月22日の誕生花で見られます。花しるべの誕生花のページでは、8月18日の誕生花をクコとし、別の説としてヒャクニチソウを載せています。ほかの日の花は誕生花を日付から探すから入れます。

照合した資料10本と、この記事の調べ方

検索で返った上位の記事10本を資料にし、語ごとに載っている本数を数え、植物の事実は辞書から取りました。

この記事の本数は、すべて下の10本を数えた結果です。選び方は、2026年10月11日に「ヒャクニチソウ 花言葉 色別 由来」でGoogle検索して返ったWebページの9位までに入ったWebページ8件(7位のInstagram投稿は除く)に、「ヒャクニチソウ 花言葉」の上位からGreenSnapと暦生活の2件を足した10件です。すべてWebの資料で、書籍は含みません。

照合した資料10本(2026年10月11日に照合)

資料1 プレミアガーデン prrr.jp

資料2 FLOWER flowr.is

資料3 HanaPrime hanaprime.jp

資料4 マイナビ子育て kosodate.mynavi.jp

資料5 花言葉-由来 hananokotoba.com

資料6 サレ妻アザミの占い体験談集 azami.sakura.ne.jp

資料7 花言葉.net hanakotoba.net

資料8 LOVEGREEN lovegreen.net

資料9 GreenSnap greensnap.co.jp

資料10 暦生活 543life.com

10本の本文に、花言葉の原典の書名は1件も出てきませんでした。だから花しるべは、英語の事典2冊を全文で検索し、植物の事実は辞書とキュー王立植物園のデータベース、宇宙で咲いた話はNASAの記事で確かめました(参考情報に一覧)。

ヒャクニチソウのよくある質問

Q. ヒャクニチソウの花言葉は何ですか。

A. 資料10本のうち「不在の友を思う」が9本、「幸福」が8本、「いつまでも変わらぬ心」が7本に載っています。表の11語に1本だけの4語を合わせると、色別の欄を除いて15語が出てきます。英語では、1884年の事典が Thoughts of absent friends を当てています。

Q. ジニアと百日草は違う花ですか。

A. 同じ花です。ジニアは属の学名、百日草は和名です。NHK出版は、エレガンスという種類が「ジニア」「ヒャクニチソウ」の名で流通していると書いています。苗のラベルに「ジニア」とだけあるときは、リネアリスやプロフュージョンなど同じ属の別の種類のこともあるので、続く名前で見分けます。

Q. ヒャクニチソウを贈るのは失礼ですか。

A. 資料10本に、怖い意味として載せている語はありませんでした。5本は怖い意味はないと書いています。一方で、盆花・供花のイメージがあることをNHK出版が挙げていて、受け取り方は相手によって変わります。添える言葉に迷うときは、8本が載せる「幸福」なら、資料の裏付けが厚く、別れを思わせない語です。

Q. ヒャクニチソウは本当に百日咲きますか。

A. 花期は5〜11月と長いものの、1つの花が百日もつわけではありません。次々と新しい花が咲き継ぎます。霜に弱いので、秋に霜が降りると花の季節が終わります。暦生活は、秋の彼岸のころにも咲き続ける花として紹介しています。

Q. 紫のヒャクニチソウの花言葉は何ですか。

A. 紫に「追憶」を当てる資料が10本中2本あり、1本は「大胆」も挙げています。色ごとの語を載せる4本のうち、資料6と資料7は紫の語を載せていません。紫は原種の舌状花の色です。

Q. ヒャクニチソウは何月何日の誕生花ですか。

A. 資料で日付が割れていて、1日には言い切れません。日付を書く7本のうち、8月6日が6本で最も多く、10月3日と12月22日が3本ずつです。Wikipedia日本語版は、誕生花の出典として瀧井康勝『366日 誕生花の本』(1990年)を脚注に挙げています。

まとめ

ヒャクニチソウはジニアとも呼ばれるメキシコ原産の一年草で、花言葉は不在の友を思うが9本でした。

花しるべの考え:ヒャクニチソウは「離れた友を思う語が、19世紀の事典までさかのぼれる花」

1つ目の段 ジニアと百日草は同じ花です。花期は5〜11月と長いものの、1つの花が百日もつのではなく、次々と咲き継ぎます。原種は紫の一重咲きで、アステカから江戸時代末期の日本へ来ました。

2つ目の段 花言葉は「不在の友を思う」が9本、「幸福」が8本、「いつまでも変わらぬ心」が7本。「不在の友を思う」は1884年の英語の事典の Thoughts of absent friends と重なります。色別の語を載せるのは4本で、2本は色別はないと書いています。

3つ目の段 属の種の数、リネアリスの学名、花言葉の由来、誕生花の日付は、資料で割れます。花しるべはどれか1つに決めず、割れていること自体を書きます。

ほかの花の語と資料の厚みを比べるなら花言葉一覧(花の名前から探す)からから入れます。意味・色・誕生日から探すときは、本文中の各一覧から入れます。

参考情報

  • プレミアガーデン「ジニア(百日草)の花言葉」 https://prrr.jp/note/tips/6922/
  • FLOWER「ジニアの花言葉」 https://flowr.is/articles/144
  • HanaPrime「ジニアの花言葉」 https://hanaprime.jp/language-flower/zinnia-linearis/
  • マイナビ子育て「百日草(ジニア)の花言葉」 https://kosodate.mynavi.jp/articles/19946
  • 花言葉-由来「ジニア」 https://hananokotoba.com/zinnia/
  • サレ妻アザミの占い体験談集「百日草の花言葉」 https://azami.sakura.ne.jp/hyakunichisou-hanakotoba/
  • 花言葉.net「ジニア」 https://hanakotoba.net/zinnia/
  • LOVEGREEN「ジニアの花言葉」 https://lovegreen.net/languageofflower/p149662/
  • GreenSnap「ジニア(百日草)の花言葉」 https://greensnap.co.jp/columns/zinnia_language
  • 暦生活「百日草」(2024年9月13日) https://www.543life.com/content/shun/post20240913.html
  • コトバンク「ヒャクニチソウ」(日本大百科全書・改訂新版 世界大百科事典ほか) https://kotobank.jp/word/ヒャクニチソウ-3
  • コトバンク「百日草」(精選版 日本国語大辞典) https://kotobank.jp/word/百日草-612749
  • NHK出版 みんなの趣味の園芸「ジニア」 https://www.shuminoengei.jp/m-pc/a-page_p_detail/target_plant_code-214
  • Royal Botanic Gardens, Kew「Plants of the World Online: Zinnia elegans Jacq.」 https://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:261331-1
  • Royal Botanic Gardens, Kew「Plants of the World Online: Zinnia L.」 https://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:332074-2
  • Wikipedia日本語版「ヒャクニチソウ」 https://ja.wikipedia.org/wiki/ヒャクニチソウ
  • Wikipedia日本語版「ジニア」 https://ja.wikipedia.org/wiki/ジニア
  • Wikipedia英語版「Zinnia elegans」 https://en.wikipedia.org/wiki/Zinnia_elegans
  • Wikipedia英語版「Zinnia」 https://en.wikipedia.org/wiki/Zinnia
  • NASA「First Flower Grown in Space Station’s Veggie Facility」 https://www.nasa.gov/image-article/first-flower-grown-space-stations-veggie-facility/
  • Project Gutenberg「Language of Flowers」(Kate Greenaway, 1884) https://www.gutenberg.org/cache/epub/31591/pg31591.txt
  • Project Gutenberg「The Language of Flowers」(Henrietta Dumont, 1851) https://www.gutenberg.org/cache/epub/71779/pg71779.txt
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次