感謝・ありがとうの花言葉を持つ花
感謝やありがとうを花言葉に持つ花を探すと、多くのサイトが十数種を並べています。しかし資料に当たって「感謝」「ありがとう」を実際に確認できたのは七種だけでした。このページでは、確認できた七種をそのまま出したうえで、なぜ数が少ないのか、そして感謝を花で伝えたいときに花言葉のどこを使えばよいのかを整理します。
この記事でわかること
- 感謝の花言葉を持つ花は七種: カンパニュラ、スノードロップ、レースフラワー、アイスランドポピー、オウバイ、ミズヒキ、イソギクです。
- 「ピンクの花は感謝」は確認できない: よく使われる言い方ですが、カーネーションもバラも、ピンクの花言葉に感謝は入っていません。
- 感謝をはっきり伝えられるのは本数: バラの八本が「あなたに感謝しています」です。花の種類より、こちらのほうが意味が定まっています。
結論:感謝の花言葉を持つ花は七種しかない
資料で感謝やありがとうを確認できた花は七種で、贈答でよく使われる花はそこに入っていません。
花しるべが持っている五百四十六種のデータのうち、花言葉に感謝の意味を含むものを機械で抜き出した結果が七種です。カーネーション、バラ、ガーベラ、ヒマワリといった、実際に「ありがとう」の場面で贈られる花は、どれも花言葉としての感謝を持っていません。
数が少ないのは、感謝が花言葉になりにくいから
花言葉の多くは恋愛と人物評をあらわす語で、贈る側の気持ちを指す語はもともと少数です。
花言葉は花の姿や神話、名前の由来から生まれています。姿から導けるのは「純潔」「気品」「情熱」のような、花そのものの性格を指す語です。感謝は贈る側から相手へ向かう関係の語なので、花の姿からは導きにくく、結果として数が少なくなります。
それでも花で感謝は伝えられる
種類ではなく、バラの本数と、花に添える一言のほうが感謝ははっきり伝わります。
後半で扱いますが、バラには本数ごとの意味があり、八本が「あなたに感謝しています」です。花言葉としての感謝を確実に使いたいなら、七種の中から選ぶより、この本数を使うほうが確実です。
感謝・ありがとうの花言葉を持つ花 七種
七種はいずれも複数の資料で意味が一致した花で、花しるべが独自に付けた提案は含みません。
| 花 | 花言葉(全体) | 感謝にあたる語 |
|---|---|---|
| カンパニュラ | 感謝・誠実 | 感謝 |
| スノードロップ | 希望・慰め・ありがとう・恋の最初のまなざし | ありがとう |
| レースフラワー | 繊細・感謝 | 感謝 |
| アイスランドポピー | 慰め・感謝 | 感謝 |
| オウバイ | 期待・恩恵・控えめな美 | 恩恵 |
| ミズヒキ | 慶事・祭礼・感謝の気持ち | 感謝の気持ち |
| イソギク | 感謝 | 感謝 |
この一覧の作り方について: 花しるべの花データ五百四十六種から、花言葉に「感謝」「ありがとう」「恩恵」を含むものを機械で抽出しました。人が選んで足したものはありません。一般に感謝の花として紹介される花でも、資料で確認できなければこの表には入れていません。
カンパニュラは切花で手に入る
七種のうち、切花として出回る時期まで確認できているのはカンパニュラだけです。
釣鐘の形をした花で、切花としては四月から六月に出回ります。花言葉は感謝と誠実で、意味の面でも贈り物と相性がよい花です。ほかの六種について、花しるべは流通のデータを持っていません。店頭で名指しで頼めるかどうかは、注文先の花屋にご確認ください。
スノードロップは早春だけの花
ヨーロッパ原産の球根植物で、雪の残る時期に咲くことから名前が付いています。
花言葉は希望・慰め・ありがとう・恋の最初のまなざしです。「ありがとう」を直接持つ数少ない花ですが、咲く時期が限られるため、季節を選ばずに贈れる花ではありません。
ミズヒキとイソギクは和の草花
この二種は日本に自生する草花で、花束の主役ではなく添えものとして使われます。
ミズヒキは細い穂に小さな花を付ける草で、名前は祝儀袋の水引に由来します。花言葉が慶事・祭礼・感謝の気持ちであるのは、この名前と結び付いています。イソギクは海岸に生える野菊で、花言葉は感謝です。どちらも花屋の切花として一般的とは言えません。
「ピンクの花は感謝」は花言葉では確認できない
ピンクを感謝の色とする説明は広く見かけますが、実際の色別の花言葉には出てきません。
花しるべは色別の花言葉を持つ花を二十五種ぶん整理しています。そのうち、贈答で最もよく使われるカーネーションとバラを見ると、ピンクの意味は感謝ではありませんでした。
カーネーションのピンクは「女性の愛」
カーネーションのピンクは女性の愛・熱愛・美しいしぐさで、感謝は入っていません。
カーネーションの色別の花言葉は、赤が母への愛、白が純粋な愛・私の愛は生きています、ピンクが女性の愛・熱愛・美しいしぐさ、紫が誇り・気品です。母の日に感謝を伝える花として定着していますが、それは慣習として定着したもので、花言葉が感謝を指しているわけではありません。
バラのピンクは「しとやか・上品・感銘」
バラのピンクはしとやか・上品・感銘で、こちらにも感謝という語はありません。
バラの色別の花言葉は、赤が愛情、白が深い尊敬、青が夢かなう、黄が友情と嫉妬の二面です。ピンクは相手の様子をほめる語で、贈る側の気持ちを指してはいません。ピンクの花を感謝の意味で選ぶこと自体は問題ありませんが、花言葉を根拠にはできません。
色の規則が使えるのは既存の花言葉が無いときだけ
色に一般的な意味はありますが、その花に色別の花言葉があるときはそちらが優先します。
花しるべは色の一般的な意味として、ピンクを感謝・親愛としています。ただしこれは、その花の色別の花言葉が確認できないときに使う補助の規則です。カーネーションやバラのように既存のデータがある花では、必ず既存を優先します。
感謝をはっきり伝えられるのはバラの本数
バラは本数ごとに意味を持ち、八本が「あなたに感謝しています」を指します。
これは業界団体の資料で確認できる意味で、花の種類による花言葉より内容が定まっています。感謝を花言葉として使いたい場合、七種の中から探すよりこちらのほうが確実です。
八本は「あなたに感謝しています」
八本のバラは、そのまま感謝を意味する本数として、業界団体の資料に載っています。
本数の意味は一本の一目惚れから始まり、三本が愛しています、十二本が付き合ってください、百八本が結婚してくださいと続きます。八本は花束としても持ち運びやすい大きさで、値段も抑えられます。色を決めていなければ、色別の意味と重ならない範囲で選んで構いません。
十二本のダズンローズにも感謝が含まれる
十二本のバラには十二の誓いという別の意味があり、その一つ目が感謝にあたります。
十二の誓いは感謝・誠実・幸福・信頼・希望・愛情・情熱・真実・尊敬・栄光・努力・永遠です。ただし十二本そのものの意味は「付き合ってください」なので、恋愛の文脈でない相手に贈ると受け取り方がずれます。感謝だけを伝えたい場面では八本のほうが誤解がありません。
本数に意味が付くのはバラだけ
本数の意味はバラの慣習で、ほかの花に同じ数え方を当てはめることはできません。
カーネーションを八本にしても、感謝の意味にはなりません。バラ以外の花では、本数は予算と見栄えで決めて構いません。
母の日の赤いカーネーションは感謝の花ではない
赤いカーネーションの花言葉は母への愛で、感謝ではありません。それでも贈って構いません。
母の日に赤いカーネーションを贈る慣習は、花言葉から始まったものではありません。慣習が先にあり、その場面が感謝を伝える日として定着しました。花言葉と場面の意味は別のものとして扱うのが正確です。
それでも赤いカーネーションでよい
相手が受け取る意味は慣習で決まっているため、花言葉と違っていても伝わります。
母の日に赤いカーネーションを受け取った人が、花言葉を調べて「母への愛だった」と困ることはありません。この場面では、花言葉より慣習のほうが強く働きます。花言葉を根拠に説明したい場合だけ、注意すればよいことです。
黄色いカーネーションは選ばない
黄色いカーネーションの花言葉は軽蔑で、感謝を伝える場面には向きません。
色をずらして選ぶときに、いちばん事故になりやすいのがここです。同じことは黄色いバラにも言えます。黄色いバラは友情と嫉妬の二面を持つため、黄色い花で感謝を伝えるなら、意味を確認してから選んでください。
場面ごとに何を選ぶか
感謝を伝える場面では、花言葉より相手が受け取りやすい形を先に決めます。
花言葉を根拠に選べるのは、相手が意味を知っているか、こちらが伝える場合だけです。多くの場面では、持ち帰りやすさと飾りやすさのほうが効きます。
退職や送別で贈るとき
持ち帰る距離が長くなるため、大きな花束より小さくまとまる形が向きます。
その日のうちに電車で持ち帰ることが多い場面です。花言葉で選ぶなら、感謝と誠実を持つカンパニュラ、あるいは八本のバラが使えます。相手が一人で持ち帰るなら、鉢物やアレンジメントのほうが扱いやすいこともあります。
発表会や習い事のお礼で贈るとき
渡す相手が複数になることが多いので、一つあたりを小さくして数をそろえます。
この場面では花言葉を細かく選ぶ意味が薄く、そろえやすさが優先されます。レースフラワーやカスミソウのような小花は、単体でも束の中でも使えます。感謝を花言葉に持つレースフラワーは、この用途と合う数少ない花です。
身内へ日常の感謝を伝えるとき
特別な日ではないぶん、花そのものより、花に添える一言のほうが本体になります。
花言葉は添えものとして使うのがちょうどよい場面です。「感謝の花言葉があるから選んだ」と一言添えれば、七種のどれでも意味は伝わります。何も言わずに渡す場合、相手が花言葉を調べることはまずありません。
贈る相手と場面が決まっているなら、花の種類より場面から選ぶほうが早く決まります。予算・持ち帰りやすさ・当日の段取りは、場面ごとに変わります。
感謝の花言葉のよくある質問
Q. 感謝の花言葉を持つ花は本当に七種だけですか。
A. 花しるべが持つ五百四十六種の中で確認できたのが七種です。資料に載っていない花や、地域の言い伝えとして残るものまでは網羅していません。今後の調査で増える可能性があります。
Q. ガーベラやヒマワリは感謝の花ではないのですか。
A. 花言葉としては違います。ガーベラは希望・常に前進、ヒマワリは私はあなただけを見つめる・愛慕・崇拝です。感謝の場面で贈られることは多いのですが、それは花言葉によるものではありません。
Q. 花言葉が感謝でない花を贈ると失礼になりますか。
A. なりません。受け取る側が花言葉を調べることはほとんどなく、場面と一言のほうが強く伝わります。避けたほうがよいのは、黄色いカーネーションのようにはっきり負の意味を持つ組み合わせだけです。
Q. 感謝を伝えるのに向かない花はありますか。
A. 黄色いカーネーションは軽蔑、黄色いバラは嫉妬の面を持ちます。ほかにも怖い意味を持つ花があるため、色まで含めて確認してから選んでください。
Q. 花言葉に「感謝」と「ありがとう」があるのは違う意味ですか。
A. 資料上の表記の違いで、区別する必要はありません。スノードロップだけが「ありがとう」の表記で、ほかは「感謝」または「感謝の気持ち」です。
Q. 花言葉に公式のものはありますか。
A. 花言葉を認定する機関はありません。花しるべは、どの意味がどの資料で確認できるかを整理する立場を取っています。このページの七種は、いずれも複数の資料で一致した意味です。
参考情報
- 一般社団法人 花の国日本協議会「はじめて花言葉辞典」(バラの本数別の意味・色別の花言葉)
- 花しるべ 花言葉マスター v03(色別・品種別の花言葉。複数資料の一致をもって典拠ありとしたもの)
- 花しるべ 花言葉編集規程 v03(典拠あり/諸説あり/花しるべの提案/未確認の四区分)
